先日
週末の夜電車での体験談。
その車両はちょうど座席が埋まるくらいの乗客でした。
乗り込んで席に着いて見渡すと誰もが疲れきって無表情、ドロンとしたあまりに重い空気の車両に魔境に入り込んだような感覚。
自然に心と体が硬くなり
さらにびっくりなのが
目の前に靴を脱いで正座している女の子が。
あきらかにあと1、2分で吐くだろうと思われる酔っ払った若い女の子、隣の彼氏らしき男性のひざの上で苦しんでいます。
それだけではありません、
さらにおどろいたのは私の隣の男性、すでにベロンベロンで意識なく電車が揺れるたびにグワン!・・・グワン!・・・とこちらに倒れこんできては戻るの動作を幾度となく繰り返し
いろいろなことが同時多発的に起こりそうな予感、どうしたらいいだろうか・・・とかなり真剣に固まっていたとき、隣の男性が降りて行きました。
ひとまず安心、
ところがその男性、携帯を置き忘れています。
「 おじさん!忘れ物!おじさん!」
と声をかけましたが男性はフラフラで気づいてくれず、ドアは閉まりそう、あ〜〜どうしよう・・・
と思った瞬間、
「でんわー!でんわー!」
別の乗客の女性がものすごい大きな声で男性に知らせてくれたんです。
フラフラだった男性もさすがにその声に気づき
「おー!おー!ありがと!ありがと(〃ω〃)゚」
満面の笑み。
携帯は無事、男性の手に。
あーよかったよかった♪( ´▽`)
さらにさらに、その女性の声の大きさと携帯が手渡されたという吉事に車両の乗客みなさんが
まるで悪い魔法が解けたように満面の笑みに。
具合の悪かった女の子も起き上がって彼氏と一緒に笑顔です。
まもなくそのカップルも笑いながら無事降りて行きました。
笑い、とか、親切、とか、助け合いとかって忘れていた笑顔を引き出してすべてを良い方に転じてくれるんだなあ、と
なんだか魔法を見せてもらったような心温まるひとときでした。
(ღ′◡︎‵)